富士山はその姿の美しさから人々に親しまれ崇められてきました。
特に山肌を染める現象は「赤富士」とよばれ、大変縁起が良いとされています。
本作品は、深川独自の吹き掛けによる染付手法で赤富士を描き、釉薬をかけて１，３５０度の高温度還元焼成の窯で焼き上げたものです。
熟練の職人が染めた赤富士は、一つ一つ表情が違い、刻一刻と変化する富士山の美しい姿を印象的に表現しております。
世界的に稀な、山を意匠とした工芸磁器です。

深川製磁
1900年のパリ万国博覧会で最高峰の金賞を受賞して以来、
ヨーロッパ各国で高く評価され、宮内庁御用達ともなった窯元・深川製磁。
初代の深川忠次は、江戸後期の着物の意匠やフランス伝統のモチーフなどを融合して、
それまでの陶磁器とは一線を画するユニークなデザインに昇華しました。
その独自のスタイルが、現代に至るまで連綿と息づいています。
佐賀・有田の山川のそばに明治期からたたずむ工房にて、
土づくりにはじまるすべての工程を自社で一貫。
透き通るような白い肌にほどこされた、目の覚めるような青の染付が
日々の食卓にゆったりとした本物の時間を届けます。


現品のサイズ：径20cm 高25cm／化粧箱入